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(2021/11/05)【番外編】鮮魚のネット販売
今回は鮮魚のネット販売について。
鮮魚のネット販売はとても難しいと個人的に思っています。
当日に水揚された魚を翌日食卓に届けること=鮮度が良い状態で食べる事が出来る(今だと当日中に着くことも可能なところもあります)ことが一番のメリットだと思います。
ただ鮮魚は日によって相場が大きく変動します。魚体の大きさも違います。注文頂いた分をピッタリ購入することは不可能です。
例えばスルメイカ5杯という注文を頂いたとします。すると・・市場で販売しているスルメイカはこんな形で販売されてます。1箱に20杯程度入っています。
5杯は注文頂いていた方に販売しますが・・・残りの15杯はどうするの?というふうになってしまいます。
直売所で販売して間違いなく売れるのであればいいんですが、確実に売れるかは分かりませんよね?それが売れずに廃棄となると利益を出すべきところなのに損失を出してしまいます。
対してシラスなどの加工品は値段が確定しており量も決まっているので販売しやすいです。しっかり冷凍管理すれば品質の劣化も最小限に抑えられます。
鮮魚は時間がたつにつれて鮮度が落ちてしまいます。
鮮魚は新鮮さを売りに出せますが、ネット販売にはあまり向かないというのが個人的な考えです。
活魚にしても、いざ神経締めをして発送しようとした時にイケスの中で魚が全滅していたりするリスクを考えたら安くは販売出来ません。
相双漁協相馬原釜地区では震災以前に鮮魚中心のネット販売をしていました。
その時はウェブサイトを運営している会社で販売していたので結局は手数料の二重取り(例・漁協で15%上乗、ウェブサイト運営会社20%上乗+宅急便の送料)となるのでお客様にお買い得感がほとんど無い感じでした。
今は自分達でネットショップなどを開設することが出来るのでそういった手数料の二重取りのようなことは無いと思いますが、そうするとネットショップを知ってもらう為の広告宣伝費がかかってきます。広告宣伝も一時的な効果はありますが、継続的な効果となると費用がかかりすぎます。
理屈っぽい文章ばかり羅列してしまいましたが、難しいんです、ホントにm(__)m